●100年位前の絵本に衝撃を受けて絵本を作りはじめました byきくちちき
─── きくちさんの作品を見ると、描くのが楽しくて仕方ないんだろうなって思っていたんですけど、いつから絵本を描きたいと思うようになったんですか?
きくち:絵本を描きたいと思ったきっかけは、趣味で巡っている骨董市で出会った絵本でした。それは100年位前に描かれた、M・ブーテ・ド・モンヴェルって人の絵本だったんですが、見た瞬間、身体に電気が走ったんです。フランス語だから内容も分からない絵本なんですが、絵に引き込まれてしまって…。その時に、「100年前のものを100年後の自分がこんなに感動できるんだ!」ってすごい感動して、自分の中でも絵本を作りたいって思うようになったんです。2009年くらいのことでした。
─── じゃあ、絵本との出会いは最近なんですね。きくちさんが小さいころに出会った絵本の記憶とかはありますか?
きくち:それが小さいころ読んでもらった本はほとんど覚えていないんですよ…。ただ、母が物語を読んで聞かせるのが好きな人だったんで、本は自分で読むよりも耳で聞くイメージの方が強かったのは記憶に残っています。
─── どいかやさんは、小さいころに読んでもらった絵本を覚えていますか?
どい:私もそんなに覚えていないんです。ただ、祖母がお話をしてくれていて、私はそれを祖母の膝の上に頭を乗せて寝転びながら聞いたことはすごく記憶に残っています。そのときの祖母の話は物語よりも、戦争体験やキリスト教の話とか祖母自身の話が主だったんですけど、子ども心にすごく安心できる時間でした。
─── それはとても贅沢な時間ですね。
最後に、この『やまねこのおはなし』の楽しみ方、こんな風に楽しんでもらいたい…という思いを伺えますか?
きくち:そうですね…自由に読んでもらえたら嬉しいですね(笑)
どい:絵本の楽しみ方や子どもへの伝え方に対して悩んでいるお母さんも多いと思うんですが、お母さんが気に入ってくれれば、子どもさんも気に入ってくれると思います。
私は、このおはなしの絵を見て、素晴らしくて泣いちゃいました!ぜひ読んでいただければ嬉しいです。
▲最後に記念にぱちり。
─── 今日は本当にありがとうございました。
お二人それぞれの次回作、そしてまたお二人が組んで作る新しい絵本を楽しみにしています。
どい:(きくちさんに) よろしくお願いします。
きくち:こちらこそ、お願いします。
(おまけ)
─── インタビュー中、とても和気あいあいとしていて、姉弟の様な雰囲気のお二人に「実はこんな人なんです」…とお互いのヒミツを教えてもらいました。
きくち:ぼく、かやさんのお宅に遊びに行ったとき、かやさんのおうちの周りを散歩させていただいたんですが、お家からちょっと離れた丘の上にベンチがあったんですよ。「何でこんなところに?」って思っていたら、かやさんが「たまにカップルがイチャイチャしにくるのよ〜(笑)」って。その言い方がすごく面白くて、なんてオチャメな人なんだろうって思いました(笑)
どい:「こっちから見えますよ〜〜」ということを気づいてほしくて、わざと音を立てたり、ネコを呼んだりしてるって話をしたのよね…(笑)
どい:ちきさんはね〜。スピードスケートをやっていたんで、太ももがすごい太いんです(笑)。
きくち:小学生の時だけなんですが、太ももは女性のウエストくらいありますね…。サッカーもやっていたので、足がすごく鍛えられちゃいました…。
(おまけ2)
どいかやさんも参加されている「ちいさな意思表示プロジェクト」は、絵本にかかわる様々な仕事をする賛同者が、原発のない未来のために「ちいさな意思表示」をつづける提案をしているプロジェクトです。
活動の第一弾として、どいかやさんがイラストとデザインを手がけたステッカーが、この春、発売されました。サイトではステッカーを販売している店舗も紹介されています。
「ちいさな意思プロジェクト」:http://d.hatena.ne.jp/ishihyoji_PJT/
←当日も、どいかやさんのバックには、このイラストの缶バッチが!
素敵ですよね。
(編集協力:木村春子)