2013.08.22
その4 こんなところにも「めいろ」が!
めいろのジオラマなんて本当につくれるかしら? と不安な気持ちを抱えながらのスタートでしたが、だんだんと、「つぎはこんなめいろにしようかな?」と楽しく考えられるくらい、手と頭が慣れてきました。
すでにご紹介した「街のめいろ」と「砂のめいろ」はどちらも、現実世界の実物をぎゅっと縮小させたミニチュアサイズのジオラマですが、今回は、実物とほぼ同等のサイズで作るジオラマに挑戦しようと思っています。
私の場合、手を動かしはじめると、とたん、想像力がぱーっとふくらんできたりします。今日もまずは、はさみをちょきちょき動かしてみると……。
お気づきでしょうか? こんどのめいろの舞台は、森の「切り株」です! 森のなかでちょっと休憩、切り株に腰かけようとしたら、そこにめいろがあった! なんて、楽しそうではありませんか!?
切り株の上に、動物たちがせいぞろいしていて、その動物たちのあいだを通り抜けていくめいろです。そうと決まれば、手もどんどん動きます。形だけでその動物だとわかるように、耳の長い動物、鼻の長い動物など、特徴がある動物を切り抜いていきます。
つぎは、切り株の本体づくりに取りかかります。使うのは、大きなブロック状の発泡スチロール。切り口の部分は、厚さ5mmの発泡スチロール板を使います。鉄筆で細いみぞを作り、アクリル絵の具で彩色して、木の年輪を演出します。色のムラを出したり、光沢をつけたり、できるだけ木の風合いがしぜんに出るように工夫します。動物も、やはり発泡スチロール板です。細かいアウトラインは、カッターでは切り抜けないので、熱線カッターを使います。
切り株は切り株でも、この切り株はほとんど発泡スチロールでできているので、持ち上げてみると、案外、軽いんです!
とはいえ、木の表皮の部分は発泡スチロールのままというわけにはいかないので、表面に粘土をかぶせていきます。粘土の表面が、木の表皮に見えるように、形も色も、自然の木を参考にしながらととのえていきます。このあたりで、うちの庭の土の上に置いてみると……。
実際に、庭の土の上に置いてみると、地面には苔があるといいかな、木漏れ日の下の光だったりするとすてき……などと、さらに想像がふくらみます。
森の「切り株のめいろ」、いかがでしょう?
きのこや虫たちも本物そっくりに作って登場させます。さらに、自分で作った草花と、庭でひろった枯れ葉を置くと、すっかりにぎやかなめいろになりました。
さあ、赤い矢印から青い矢印まで、動物たちのあいだを通り抜けてみてください。
もちろん動物たちもさがしてみてくださいね。きりんはどこ? ぶたはどこ? カンガルーはどこ?
さあ、次回もどうぞお楽しみに!
(山形明美)