春になると、地面をかわいらしく彩る黄色い花「タンポポ」が咲き始めます。 道の脇に群生している身近なタンポポにこんな秘密があったなんて! タンポポってたくさんの花びらをもった一つのお花だと思ってなかった? 実は、花びらに見える一つ一つが花で(在来のものだと花の数は50〜100!)、 外側の花たちからゆっくりと開き始め、2日から3日かけて開いていくのだそう。 しかも夜は花を閉じてまるで眠っているみたい。
タンポポの花たちは、咲き終わると花のくきを倒して、 他のつぼみや他の花をじゃましないようにしていたり、 実が熟すのを待ってから再びぐんと立ち上がるんだって。 それは、頭をできるだけ高く伸ばして綿毛のパラシュートを遠くに飛ばすため。 風にのって飛んでいった実は土の上に落ちて、自分にとってのいい時期がくるまで眠るんだって。 それにタンポポって、日本の在来のものだけでも18種類もあって形も色も生態も結構違うみたい!
知られざるタンポポの全ての情報がギュッと凝縮された知識絵本。 四季の移り変わりによる生育や実、花、葉、茎などのタンポポの部位を分析した 豊富な写真と丁寧な解説で、タンポポの生態がまるごと紹介されています。 近年話題にもなる外来種についても細かく触れていたり、 文化や歴史的観点から見た江戸時代のタンポポや世界のタンポポ情報など、 1冊でまるごと「タンポポ博士」になれちゃいます! 自由研究などにも活躍してくれそうな1冊です。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
だれもが知っているタンポポ。しかし、セイヨウタンポポという名前で「外来タンポポ」とみなされてきたものの多くは、雑種タンポポでした。この本では、日本のタンポポを1年間観察し、日本のタンポポと外来タンポポの比較、雑種タンポポを紹介しました。また、日本と外国のタンポポに関する文化も紹介しています。日本にはどんなタンポポがあるのだろう? どうしてわたげは丸くひらくのだろう?そんな様々な疑問に答えます。
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