大正から昭和にかけ、童画、版画、玩具のデザインなどで活躍、数々の足跡をのこした武井武雄。 「こどものために描かれる絵画はそれ自体がすぐれた芸術作品でなくてはならない」という意思をもち、こどもの魂に触れる絵をめざした画家です。 本書は、武井武雄の魅力がたっぷり詰まったファン待望の5冊セット(ソフトカバー、函入り)です。 月刊総合絵本「キンダーブック」から厳選された5タイトルがおさめられています。
錦絵が風景にかわるふしぎな中国のお話『にしきのむら』 竜宮城の絵のこまやかさやデフォルメが秀逸な『うらしまたろう』 メキシコの民話『とうもろこしどろぼう』 宮脇紀雄再話、江戸時代風の『きりたおされたき』 サーカスの絵がたのしい『ぬけだしたジョーカー』 並べてその多彩さがよくわかる、いずれも1970年代に刊行された作品です。
モダンで大胆な構図にくわえ、一冊一冊の世界観が細部までいきいきと描かれる、その面白みとすばらしさといったらありません。 帽子などの衣装、背景に描かれる建築物や小道具、多種類の魚の形まで、目をみはるこまやかさ。 おもちゃ箱のように四方八方からあつめてきた美しいものを、ぎゅっとつめこみ、創造的に描き出された絵の世界は、“こどもの国の魔法使い”武井武雄ならではです。
2014年に生誕120年をむかえた武井武雄。 現在は、生まれ故郷の長野県岡谷市にある「イルフ童画館」でその作品を見ることができますが、アートそのものの作品が多数おさめられた絵本コレクションを手元に置いていつでも見られるなんて、これほど嬉しいことはありません。 5冊それぞれ、文字はすべてひらがなで、リズミカルかつ平易な日本語も特徴的。 古びない、武井武雄のおとぎ話の絵世界に、思う存分ひたってくださいね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
2014年生誕120年を迎えた武井武雄が月刊「キンダーブック」に描いた絵本から5タイトルを厳選した特別セット。収録は『にしきのむら』(中国民間故事選より 山本和夫/文)『うらしまたろう』(槇晧志/文)『とうもろこしどろぼう』(メキシコ民話 西本鶏介/文)『きりたおされたき』(吉田絃二郎/原作 宮脇紀雄/再話)『ぬけだしたジョーカー』(こわせたまみ/文)。
とても魅力的なイラストです。
子どもの頃から、
「日本昔ばなし」よりも「アンデルセン」や「グリム童話」
が好きだったのですが
この絵本は文章もとても読みやすく、
最後まで楽しむことが出来ました。
文章は簡潔ですがページ数が多いので、
読み聞かせる場合には
何回かに分けて読むことになるかと思います。 (なーお00さん 30代・その他の方 )
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