てっちゃんが落ち葉掃除をしていると、小さなかわいいライオンが現れて、「それなあに?」とたずねました。てっちゃんが「ちりとりとほうき」と答えると、「ちりとり」と「しりとり」を勘違いしたライオンは、「さいしょは、ほうきか。」と、「き、き、き・・・、キツネ!」としりとりを始めてしまったのです。すると、「よんだ?」ひょいとキツネが現れました。そしてキツネが「ネコ」としりとりを続けると、今度はネコがぴょんと出てきて「コアラ」と言います。すると、コアラが現れて・・・。 こんな風にしりとりするたびに動物がどんどん登場する、愉快な動物しりとり絵本。 動物、魚や鳥がびっくりするほどたくさん出てくるのですが、日隈みさきさんの描くユーモラスな動物たちそれぞれのとぼけた表情が、何ともいい味を出しています。「スナネズミ」や「メガネグマ」などなど、ふつうのしりとりではなかなか思いつかないマニアックな動物の名前が出てくるのも楽しいポイント。そうくるか、と感心したり、意外な連続に笑ってしまったり。例えば「ウミネコ」から「コイ」と続く場面の絵は、ウミネコがコイをおんぶしているんです。こんなおかしなとりあわせが実現してしまうのも絵本ならではの面白さですよね。 読み終わったら、今度は文を隠して、絵を見ながら出てきたしりとりの復習をしてみても楽しいですね。 さて、落ち葉掃除はどうなったんでしょう。秋の日の不思議なしりとりタイム。のんびり楽しんでくださいね。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
てっちゃんは、お母さんに玄関の前の掃除をたのまれました。玄関の前から、門の前、門の外へと落ち葉掃きをしていると……小さなかわいいライオンに出会いました。 ライオンが、てっちゃんの持っている物をみて、「それなあに?」と聞くので、てっちゃんは、「ちりとりと ほうき」と教えてあげました。すると、「ちりとり」を「しりとり」と聞き間違えたライオンは、そのまま「しりとり」を始めてしまったのです。
「さいしょは、ほうき、き、き、き……」→「キツネ!」 すると、「よんだ?」と、キツネが出てきました。「ね」だから「ネコ!」 今度はぴょんとネコが出てきて、「コアラ」といいました。「ラッコ」→「コウモリ」→「リス」……。呼ばれた動物たちが次々と登場します。
もとした氏が生み出すテンポの良いしりとりと、ピンポイント絵本コンペ最優秀賞受賞の期待の画家日隈氏による、元気いっぱい表情豊かな動物たちが大活躍のユーモア絵本!
なんとも可愛らしいお話です。
最初はいつライオンが登場するのかなあと思っていましたが…
なるほど!落ち葉をはいているうちに その場を離れてしまうことって、
結構ありますよね。
動物たちも愛嬌があり、
いくつのお子さんでも安心して読める絵本だと思います。
大きな展開はありませんが、ゆったりとした気持ちで読むことができます。 (なーお00さん 30代・その他の方 )
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