ついついしたくなってしまう近道。しかもおなかがペコペコで、家には大好物のカレーライスが待っているときたら、なおさらですよね。
そんなヒデくんの帰り道にひょっこり現れたのは、ひょうしき。「近道していきなよ」とニヤニヤしながら教えてくれた道は、なんとただの近道じゃなかった…。 「ただいま、この近道ではじょうしきがつうよういたしません。くれぐれも気をつけておすすみください……。」と赤信号のひょうしきが助言してくれたけれど、もう遅い!どんどん森のように茂っていく道、「どうぶつ注意」のひょうしきから飛び出してくる恐ろしい動物、話の長いひょうしき、明日までとおさないという頑固なふみきり…。やっとのことで地下道にたどり着いたと思ったら、なんとそこは迷路だった!ヒデくんはいったいどうなってしまうのでしょう?
こんなことが本当に起きたらどうしよう? 予想を超えるひょうしきたちのいじわるぶりにハラハラドキドキ、でもなんだかどんどん楽しくなってきちゃうのは私だけではないはず。
どんどんエスカレートする面白おかしな世界を届けてくれたのは、絵本『もっちゃう もっちゃう もうもっちゃう』や『よりみちエレベーター』で子どもたちに大人気の土屋富士夫さん。なかなか家に帰れないヒデくんの心配そうな表情やとまどいぶり、あの手この手でいじわるしてくるひょうしきたちのユニークな表情もたまりません。 一度読んだら止まらない面白さ。あっという間に読み終えて満足感が得られるこちらのお話は、はじめてのひとり読みにおすすめです。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
「こんやはカレー! カレー、ライス!」 おなかがペコペコのひでくんは大好物のカレーライスを食べるため、 急いでうちへ向かっています。 そこへ、ひょっこり、ひょうしきが顔をだし、近道を教えてくれました。 「わーい たすかった、どうもありがとう」と言って、 ひでくんはその近道をすすんでいきます。 ところが、この近道はただの近道ではなかったのです……!
「どうぶつ注意」のひょうしきから、動物が飛び出して来たり、話のながいひょうしきがいたり、ふみきりがとおせんぼして邪魔をしたり……。 こんなことではいつまでたってもうちへ帰れない、と思ったひでくんは、近道をやめて、もとの道へ戻ろうとしますが、巨大なひょうしき妖怪が、ひでくんを地下室へ閉じ込めてしまいます! ひょうしきたちのイジワルから抜け出し、ひでくんは無事カレーライスにたどり着けるのでしょうか?
一度読んだら止まらなくなってしまうような、素敵な幼年童話です。
おもしろそうだったので、きゅうに読みたくなりました。
おもしろそうだと思った理由は、「いじわる」というところです。
ひょうしきは、一体どんないじわるをするのかと読んでいました。
うちへ帰ろうといそいでいると、「通行止」のひょうしきにさそわれて
近道をするけど、なぜこんなにいじわるをするのか分かりませんでした。
ちょっと気づいたことは、いじわるするのは、止まれのひょうしきが
ほとんどだということです。
でも、やさしいひょうしきが出口を教えてくれて、たすかってよかったと
思いました。 (ぷちしゅうさん 10代以下・その他の方 )
|