夜になっても、全く眠くないフィオナ。ママに促され、つまさきから順番に「おやすみ」を言っていきます。足の裏、ひざ、おなか、せなか。言うたびに楽しかった海辺での一日がよみがえり…。子どもを眠りに誘うおやすみの絵本。
表紙の絵と題名がインパクトありすぎで、思わず手に取りました。なんと幸運だったことでしょう! とても素敵な本でした。
一日海辺で遊び疲れたフィオナが、ベッドの上でも興奮冷めない様子。そこにママが登場して眠るように促します。そしたら、すごいんです。フィオナが自分の体の一番遠い部分から寝かしつけに入るのです。
最初はつまさきです。そして、そのつまさきにまつわる今日の出来事を思い出して感謝を述べていくのです。お次は、足の裏、ひざ・・・・ といった具合にどんどん顔に近づいてきます。声を掛けられた部分は眠ってしまうので、どんどんタオルケットの中に入って行き、最後は耳に向かって、「もう聞かないでね」と言って眠ってしまいます。
こんな風に自分の体をいたわること、私はしていないなぁ。たまにはしてみようかな。
また絵が素敵です。色鮮やかなのは勿論ですが、登場人物たちが話の中で身に付けている服の柄がどれもハッキリとした模様で、多分、本当の布を使ったコラージュなのかな? ああ、こんな花柄のカットソーやシャツを着てみたいわ! と目がついつい向いてしまいます。思わず、絵を担当したマギー・スミスさんのHPを覗いてみました。やっぱり布のコラージュみたいです。あと、フィオナの寝室のフックに掛けられたネズミのショルダーバッグが可愛すぎます。子供がまだ小さかったら、こんなのを絶対使わせたかった。
お子さんの寝る前の読み聞かせに一押しです。大人の私たちにも安らぎを与えてくれる本でした。自信をもってお薦めします。 (汐見台3丁目さん 40代・ママ )
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