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古森と呼ばれる小さな美しい森がありました。森をうけついだプローコロ大佐は、妖精の宿るモミの大木に手をかけ、邪魔になった甥を亡き者にしようと企みますが……。風のマッテーオや、木の精ベルナルドなど、古森に住まうものたちとの不思議な交わりが、人間の心の真実を照らし出す。ブッツァーティ第二作品、待望の本邦初訳。
タイトルにひかれて図書館で借りてきました。
「古森(ふるもり)」を相続したある男の話です。
ドイツやイギリスのファンタジーとはまたちょっと違った味わいがありました。
主人公のブローロコ大佐は兵役を引退したいい大人だったので、児童文学の作品としてはその心情についていきにくかったのですが、
甥っ子のベンヴェヌート少年が彼と対照的に描かれていて、物語全体を盛り上げてくれていました。影の主人公はベンヴェヌート少年だったのかもしれません。
精霊たちがたくさん登場するお話で、そういう存在をぞんざいに扱う大差でさえも、森の動物たちや精霊たちと話ができるという、なかなか不思議なお話でした。
本の中に描かれていた山村浩二さんの挿絵が結構気に入っています。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子21歳、女の子16歳)
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