とんでもない弱点を持つユウタの成長物語
主人公の少年ユウタは、人には言えない弱点を持っていた。そのせいで、ちょっと人が苦手で、あまり友だちがいない。 そんなある夏休み、おじさんの別荘に行くことになった。 でも、そこは想像していたのとはぜんぜん違った。 5時間ものつら〜い山登りの末にたどりついたのは、電気も通ってない山小屋だったのだ。 おじさんは、大学の先生で、山の保全について研究している。この山で、おじさんたちは、生徒たちとフィールドワークしているのだった。山で出会った若者たちの、どろどろになりながら作業をしている姿が、あまりに楽しそうで、ユウタもつい引き込まれてしまう。最初は、こんなはずじゃなかったと、さめていたのだが、一緒に作業するうちに、自分の居場所を見つけてしまったようだ。 「山にのぼると、人が変わるってことがよくあるけど」って、おじさんが言うとおり、ユウタもそうなのかもしれない。 学校では、あまり人とは関わらないように、一人でいることが多かったユウタも、山での生活で、少しずつ変化していく。 何がユウタを変えたのか? ユウタは弱点を乗りこえられるのか?
とんでもない山小屋での予想を超えた体験物語。
【編集担当からのおすすめ情報】 前作品『川床にえくぼが三つ』で小学館児童出版文化賞を受賞したにしがきようこさんの新作。 本作品は、山のさわやかな、すがすがしい情景が目に浮かぶような作品。山の自然と生き物が生き生きと描かれています。
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