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
おまんじゅう屋の幸福堂は、最近めっきりお客が減って困っています。町に新しい道路ができて、観光客が来なくなってしまったのです。そんなある日、店の前に「猫の手お貸しします。まねきねこ派遣協会」という張り紙が。電話してみると、1匹の猫がやってきました。「客ひき」が得意だという猫ですが、本当に幸福堂へお客さんをつれてきてくれるのでしょうか。たがいに持ちつ持たれつ生きていく喜びをユーモアたっぷりに描きます。

みけが言う「働くということは、なあとも楽しいものでごにゃいます
な。それに、役にたつというのも、いいものでごにゃいますな。
今日はよく働きましたので、お腹がすきましたにゃ」みけが言うの
が、もっともだと思いました。報酬が、はながつおの晩御飯でした
のらねこも、万福寺のおしょうさんの毎月のお話を聞いている
うちに、人のものをこそこそくすねたり。喧嘩ばかりする暮らしを
改めようということになって、みんなで考えた商売が素晴らしかっ
たです。幾つになっても労働の楽しさ・役にたつ嬉しさには、感動
します。 (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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