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たっくんは風邪を引いて熱を出してしまいました。 「ふとん、つめたいよう」 ブルブルとふるえていると、ふとんの奥からおかしな歌声がきこえてきます。
♪ たきびだ きびだ みんな よってこ スープ のんでこ
ふとんの奥にたっくんが進んでいくと、見えてくるあかり。 なんと、それはたきびのあかりで、たきびの前にはコックさんがいたんです。 コックさんは、熱を出したたっくんのために、あつあつのスープを作ってくれていたのでした。 食欲がないたっくんは「ぼく…、なにも たべたくないんだ」と言いますが、そこへやってきた鼻づまりのゾウ、咳のとまらないキツネ、くしゃみをする白鳥がスープを飲むと……?
元気がないときや、ぞくっとする寒さがやってきた季節にぴったりの、あたたかーい絵本。 やわらかい絵のタッチ、シンプルなめくりしかけは、子どもをおはなしの世界に安心して引き込んでくれます。 熱が出ているときって、いろんな夢を見ますが、もしかしたらそういうときは本当にふとんの奥がどこか別の世界へつながっているのかもしれません。
読んだら、ふとんの奥へもぐりこみたくなる。そして、おいしいスープを飲みたくなります。 心が風邪を引きそうになったときも、ふきとばしてくれそうな絵本ですよ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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寒い季節におすすめの、心がポカポカしてくる絵本
風邪をひいた男の子が不思議な国で飲んだ、体の芯からあたたまるスープ。お母さんが作ってくれたスープも同じ味がして…。ふとんの奥には、不思議な国への入り口がありました。たっくんが風邪をひいて寝ていると、ふとんの中から歌声が聞こえてきました。たっくんがもぐっていくと、コックさんが焚火の前でスープを作っています。コックさんに勧められてそのスープを一口飲むと、体がポカポカ。そうするうちに、焚火のまわりには風邪をひいた動物たちがいっぱい。みんな汗びっしょりでスープを飲んでいます。やがて焚火の火が消えて、気がつくと、たっくんは布団の中で汗まみれ。そこへ、お母さんが着替えとスープを持ってきてくれました。そのスープは、コックさんが作ってくれたものと同じ味。風邪はどこかへ吹き飛んでいました。
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表紙のイラストのスープから立つ湯気を見ているだけでも、何だかポカポカ感が伝わってきます。
寒い季節に読みたい、ポカポカしたい時にぴったりな、そんな絵本に思いました。
動物たちも出てきたりと可愛らしい絵本なので、2〜3才から楽しめると思います。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子8歳)
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