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ジゼルはガラスの少女。その思いはすべて透けて見えてしまう。 はかなく透きとおった、そして鋭くとがったジゼルの心と体を、 本文の一部にトレーシングペーパーを用いて表現したガラスのような絵本。 絵本とアート本の境界に位置する一冊です。
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ちょっと前にブームになった、思っていることが周囲の人に全部聞こえてしまうというサトラレの話ととても設定が似てますね。
ガラスでできた美しい子供ジゼル。だけど頭のなかも透き通って見えてしまう。いいことも、悪いことも。
周囲の人々に疎まれジゼルは町を出たが、どこへ行っても異端児扱い。結局ジゼルは誰からも受け入れられないまま今もなお旅を続けている…。
救いがないですね。異質なものを嫌うのは人間社会の真理でもありますが、ちょっと子供に読ませるのは厳しすぎるかな…。
もし自分は変だと感じている子供が読んだら、社会への期待が持てず人間不信になってしまいそうです。
絵もダークな色合いなので子供向きじゃないですね。
ただ、大人が読むアート本としてなら、ジゼルのはかなげな感じもいいですし、ちょっとシュールな終わり方も受け入れられますし、絵も60年代風おしゃれな感じでなかなかいい作品だと思います。 (エレンディラさん 30代・ママ 女の子1歳)
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