空から風にのってやってきた、メアリ・ポピンズと不思議な世界へ。 安野光雅が描く、美しい絵の中へ遊びにゆきます。
ある日、ロンドンの美しい桜通りに住むバンクス家に、こうもり傘を差した乳母、メアリ・ポピンズが東風にのって現れます。彼女がやってきてから、子どもたちは大喜び。指をぱちんと鳴らすと、魔法がかかったように散らかった部屋が片づき、不思議な鞄からは何でも出てきます。大道芸人の描く絵の中に入って遊んだり、空中に浮いたままお茶会を楽しんだり……。 日常の風景から、いつの間にか不思議な世界に入り、ひとしきり楽しむと、また当たり前の世界に戻る、空想物語の名作。 詩人・岸田衿子による軽やかな日本語訳と純粋な語感は、時を経ても色褪せず、安野光雅のあたたかく、ユーモアに彩られる空想あふれる絵は、心躍る世界を、そっと閉じ込めて思い出させてくれます。
安野光雅さんが手掛けた同じシリーズの『小さな家のローラ』がとても良かったので、他のものも読んでみたいと思いました。
メアリーポピンズのお話は、我が家は岩波少年文庫の本で親しんでいますが、こちらは安野さんの大人っぽい絵で楽しめます。時折ページに挟まるカラーのページが、とても素敵です。
おしゃれなイラストなので、大人も楽しめる1冊だと思います。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子17歳、女の子15歳、男の子12歳)
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