
家庭科は,自分の暮らしを自分で整える力だけでなく,この社会の中で他者とともに生きていく力を育ててくれる教科だと実感した著者は,自ら専任教員となる.ご飯の作り方,お金とのつきあい方,時間の使い方など自立にあたってどんな知識や技術が必要か,10代の暮らしに沿って具体的にアドバイスする.

以前読んでこの本すごいと思い、中高生に読んでほしい新書のリストがあれば、これは入れたいと思った一冊でもある。
再読してみて思ったことは、今の家庭科はひと昔前の家庭科とは取り扱う範囲が驚くほど広くなっていることだ。
以前は調理や裁縫ぐらいだったものが、今では家計や消費者トラブル、DVに至るまで。
社会で問題となって取り上げられるようなものまでを学ぶ。副教科として中高ではどちらかというと、日の目を見ることがない教科だけれど、大人として自立していきていくためには、知っていた方が良いし、実技もできた方が良い。
教科書を処分する時、家庭科だけは取っておいた方が良いと思える。
タイトルになっている「パンツのたたみ方」を例にとるまでもなく、家庭科における課題は、正解は一つではないように思う。実学であり、クリエイティブな科目であるということを再読して感じた。 (はなびやさん 50代・ママ 男の子17歳)
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