中学校や高等学校の合唱団から、合唱コンクールの自由曲として委嘱され、初演されてきた曲を集めた女声合唱曲集。〈ひとつぶの種子〉〈わたしの赤〉〈六月のかたつむり〉〈樹・天と地のあいだにあるもの〉。生きることに向き合い続け、研ぎ澄まされた感受性による言葉で書かれた征矢泰子の鋭い詩に横山潤子が真正面から取り組み、表現した4つの曲。4曲それぞれが大きな個性を持っていて、抜粋の演奏でも十分に演奏効果が期待できる。生きていく苦しみと喜び、私たちそれぞれが生きている人生について、様々な視点から深く考えさせられる内容になっていて、若い世代だけでなく、大人が歌っても深い味わいが出てくるような作品である。
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