忖度なし! 誰も書けなかった本邦”初”の「マーベル・シネマティック・ユニバース」評論書。 期待すらされなかった無名のヒーロー映画から、世界を席巻する伝説が始まった!
予算わずか1400万ドル。かつて倒産の危機に瀕したスタジオと、ドラッグで人生を棒に振りかけた役者が、無名のヒーロー映画『アイアンマン』で起死回生のヒットを飛ばす。ここから、厳格な管理体制を敷くディズニーの下で、無謀なプランだったはずの「マーベル・シネマティック・ユニバース」は拡大していく。 ときにスタジオと役者・監督との間で軋轢が生じながらも、わずか10年でいかにして歴代No.1の映画シリーズとなったのか。MCUは、映画産業を、映像表現を、どう変えたのか。そして、映画のなかでヒーローたちはアメリカ社会の"何"と戦ってきたのか。 アメコミ映画の第一人者・てらさわホークが、『アイアンマン』から『アベンジャーズ/エンドゲーム』までのMCU22作品と、マーベル映画がもたらした功罪を徹底評論する。
****************************************
プロローグ フェイズ1 『アイアンマン』〜『アベンジャーズ』 ○『アイアンマン』――なぜMCUはこのヒーローから始まったのか? ○『インクレディブル・ハルク』――“コミック”の実写化をやり切る ○『キャプテン・アメリカ/ファースト・アベンジャー』――過ぎ去った時代への郷愁 ○『アベンジャーズ』――ヒーローたちはアメリカのトラウマと闘う e.t.c フェイズ2 『アイアンマン3』〜『アントマン』 ○『アイアンマン3』――アメリカ国民病であるPTSD ○『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』――国家の論理/理想の正義、その狭間で揺れる ○『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』――二軍だった敗者たちの物語 e.t.c フェイズ3 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』〜『アベンジャーズ/エンドゲーム』 ○『ドクターストレンジ』――マーベル公認のドラッグ・ムービー ○『スパイダーマン:ホームカミング』――隣人のために、隣人だからこそ ○『ブラックパンサー』――国境に壁を作るのではなく、開放する ○『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』――“宇宙の生命を半分滅ぼす”というホロコースト e.t.c エピローグ
|