アイスクリーム屋のブリュノは、ちょっとだけ頭が弱い。 客の好みのフレーバーはぜったい忘れないのに、計算は大の苦手。 町のみんながブリュノからこっそり釣り銭を多めに巻き上げていたからさあたいへん、アイスクリーム屋は潰れ、ブリュノは文無しに。 ところが気のいいブリュノは町の人々を恨みもせずに、悲惨な状況を自力で打開すべく、血迷って考え出したのは銀行強盗、しかも手にしたのは水鉄砲!」(中島京子による「解説」より) 映画『最強のふたり』で黒人介護士の出身の街として垣間見た方もあろう大都市郊外の団地。 そこに生きるとはどういうことか、アルジェリア系移民二世の少年マリクの目を通して描く、抱腹絶倒の物語。
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