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矛盾だらけの世界で生きぬくために、必要な知恵はなに? 現代社会の「イソップ物語」絵本。 トニ・モリスン(1931-2019)はアフリカ系アメリカ人で初めてノーベル文学賞を受賞した女性作家です。社会における子どもたちの複雑な「生」に人一倍心を寄せてきました。
夏が終わると貯蓄と家庭生活にいそしむアリと、仕事を失ったアーティストのキリギリス。権力の絶頂から落ちたライオンと、ライオンと友だちになることで自分は強いと誤解するネズミ。恩を仇で返したヘビにたいし、おじいさんはどうする? おとなは「友だちみんなにやさしく」とか「けんかはよくない」と言います。だけど、現実は甘くない! それは子どもが一番知っている。わけのわからない世界で傷つき、必死に向き合っているのが子どもの毎日です。 子どもも大人もこの絵本を一緒に読んで、知恵とかコツを見つけてください。自分の足で、自分らしく、自信をもって歩いていけるように。

就学前の幼児期〜小学校1年生くらいまでは、「みんな仲良く」「誰にでも優しく」が通じますが、それ以降は友達関係も人間関係も「みんな仲良く」「誰にでも優しく」なんていう一筋縄ではいかないのが現実に思います。
相性もあるし、それぞれの価値観もあるし。
子供に関して言えば、それぞれの家庭のしつけやルールの違いもあります。
どう向き合うか、どう共存するか、どう納得するか、時には離れることも大切、親子で色々考えさせられる1冊に思いました。
子供だけでなく大人にもためになる1冊にも思いました。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子10歳)
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