日本を敗北に追い込んだのは、誰だ
連戦連勝を続ける日本が大敗北を喫し、2万人が落命したガダルカナル島。本書はNHKスペシャル「激闘ガダルカナル 悲劇の指揮官」の取材班が書き下ろすノンフィクション。新発見の米海兵隊の「戦闘ログ」や日本軍参謀たちの「日記」を通して、最前線の苦難の原点を探り、日本軍にはびこっていた組織の欠陥をあぶり出す。希望的観測で敵兵力を見誤り無謀な計画を立てた作戦参謀、あやまちを認めず反省を拒んだ陸海軍のトップ、責任逃れの隠蔽工作や国民を欺く情報操作に手を染めた大本営。島で全滅した一木支隊の指揮官一木清直大佐もまた組織の軋轢という悲劇に飲み込まれていたのだ。戦後75年の今、「地獄の島」の実相が解き明かされる。
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