死後501年、浮かび上がる新しいレオナルド・ダ・ヴィンチ像 レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452ー1519年)が死して501年。21世紀の今、我々はその作品に魅了されながら、「万能の天才」に対してどのようなイメージを抱いているのだろう? その姿を求めて美術批評家の著者は旅に出た。 パリ、ロンドン、ミラノ、フィレンツェ…、節目の年に開催される大がかりな展覧会やゆかりの地を巡る。 美術史・文化史からのアプローチにとどまらず、解剖学や工学などの視点からも作品を見ることで浮かび上がってきたダ・ヴィンチの新しい姿とは? ●『最後の晩餐』→使徒たちの腕の動きが意味するものは? ●『受胎告知』→マリアの腕はなぜ長い? ●『モナリザ』→左腕が2本、描かれている? ●『モナリザ』の微笑み→顔のパーツそれぞれは笑っていない ●ミケランジェロ、ゴッホ、セザンヌ、ピカソ、ウォーホルとダ・ヴィンチの意外な関係
【目次】 第1章 2005年、イタリア、ドイツ、フランス、ロシア ……ダ・ヴィンチ全点踏破を目指す旅 第2章 2017年、フィレンツェ、ミラノ ……ダ・ヴィンチ若き日の絵画 第3章 2019年・夏、ロンドン ……ダ・ヴィンチの手稿 第4章 2019年・冬、ロンドン、パリ ……ダ・ヴィンチの絵画 第5章 パリ、501年目の『モナリザ』への旅
【著者略歴】 布施英利(ふせひでと) 美術批評家・解剖学者。1960年生まれ。東京藝術大学美術学部卒業。同大学院博士課程修了(美術解剖学専攻)。学術博士。 その後、東京大学医学部助手(解剖学)などを経て、解剖学と美術が交差する美の理論を探究し続ける。 著書は、28歳の大学院生のときに出版した『脳の中の美術館』を皮切りに、『構図がわかれば絵画がわかる』『遠近法がわかれば絵画がわかる』『色彩がわかれば絵画がわかる』、さらに『ヌードがわかれば美術がわかる』(インターナショナル新書)、『人体 五億年の記憶』『子どもに伝える美術解剖学』など約50冊を数える。
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