身分によってかわることのない恋心や人の死への悲しみ、身分や立場によってことなる悩みや悲しみなどをうたった『万葉集』の歌から、この時代を生きた人びとの息づかいが伝わってきます。「日本のこころと言葉」を楽しみましょう。 (はじめにより)
万葉集の歌を、絵ものがたりと万葉文化の第一人者のわかりやすくたのしい解説で贈る好評シリーズ第2巻。花村えい子氏の叙情ゆたかな絵で読む前半と、歌の意味や背景を、奈良大学の上野誠氏の監修により紹介する後半からなる構成で「日本のこころと言葉」を楽しむ。第2巻では、藤原京から奈良の都への遷都の時代、新しい都をたたえる歌のほか、多くの人に親しまれ重要な役目を果たした佐保川、宴会の食べ物やスポーツ(打毬)などの歌から、当時の人々の暮らしぶりを描く。
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