ある日、火事で家を失った十七歳のみやびは、飼い猫(自称・仙猫)のニャンコ丸とともに、雨露をしのごうと深川のはずれにある廃れた神社へ向かっていた。しかしその途中、突然白狐の面をかぶった怪しい人物に襲われる。 すんでのところで浪人姿の美麗な男に命を助けられた。男は名を神名九一郎といい、行くはずだった廃神社を根城に「よろずあやかしごと相談処」を営む拝み屋だという。 行くあてのないみやびはニャンコ丸とともに九一郎のもとで居候することに。妖怪絡みの事件に巻き込まれていく――! 「オサキ」「びりびり」シリーズの人気作家がおくる、お江戸人情あやかし事件帖!
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