かめきちが家族みんなで公園にいくと、友だちのしんごがひとりでさびしそう。どうした、しんご? よし、まかしとき。ぼくがなんとかしたろ。ぼくは思わず言ってしまい…。かめきち、友だちのためなら、うでまくり!
このシリーズの第三弾を読んで、ファンになりました。
かめきちの友だち・しんごの家は、中華料理屋さん。日曜日は家族で遊びに行けないし、妹か弟がほしいというしんごの気持ちを、親にわかってもらえません。
親には親の都合がありますが、子どもにとってはお話をきちんと聞いてもらえないというのは、辛いものがありますね。かめきちはしんごの願いをかなえようと奮闘します。
かめきちくん、「サザエさん」のカツオくんを彷彿とさせるキャラクターで、勉強はできないけれど、男気があり、好きな女の子には滅法弱いという点に、つい笑ってしまいます。
そして、かめきちに絡んでくるキャラクターが個性的で魅力があります。
かめきちの両親の会話は、まるで漫才のようだし、かめきちの妹のこいちゃんもかわいいだけでなく、味のあるキャラクターだし、クラスメイトのけいこちゃんやひとみなど、それぞれの性格設定やかめきちとの関り方がおもしろくて、随所で笑いがおきます。
かめきちのお父さんが、子どもたちの味方をしてくれるのもいいなと思いました。
そして、関西弁と長谷川義史の絵が、このおもしろい世界をよく引き立てています。
笑いあり、ちょっとホロリありで、最後まで楽しめました。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子7歳)
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