日本人初のオリンピアン・日本マラソンの父
2019年の大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』の主人公の一人、金栗四三(かなくり・しそう)。彼は100年以上前に日本人として初めてオリンピックに出場したマラソン選手です。 熊本県に生まれ、往復12キロの道を走って通学した少年時代に脚力がきたえられます。進学した東京高等師範学校(現在の筑波大学)で、校長の嘉納治五郎に走る才能を見出され、オリンピックの国内予選会に出場。当時の世界記録を塗りかえて優勝し、1912年のストックホルムオリンピックに出場するのです。 しかし完走することはできず、記録は「行方不明」、現地では「消えたマラソン走者」と話題になりました。 その後、アントワープ、パリと、合計三度のオリンピック出場を果たすとともに、日本人の長距離ランナー育成のために、箱根駅伝や福岡国際マラソンなどを企画。92歳で亡くなるまで走り続け、生涯で走った距離は25万キロといわれます。 ちなみに「消えたマラソン走者」は、76歳の時に再びストックホルムに招かれて、ゴールテープを切らせてもらうことができました。「行方不明」だった記録は「54年8か月6日5時間32分20秒3」と改められたのでした。
【編集担当からのおすすめ情報】 2019年の大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』では、金栗四三を中村勘九郎さんが演じます。また、金栗の走る才能を見出し、ストックホルムオリンピック日本選手団の団長を務めた嘉納治五郎役は役所広司さんです。
ドラマの題材として取り上げられ、一気に知名度が上がりましたね。
彼がどんな風に育ち、走ることへの思いを育んできたかが紹介されています。
日本がオリンピックに参加するまでの経緯や、国の威信をかけて臨んでいる様子、選手達の心持ちなど、金栗さんのことだけでなく、その時代のスポーツへの考え方なども垣間見えます。 (hime59153さん 50代・ママ 男の子12歳)
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