
自然を「元来の姿」に戻そうとしてきた自然保護活動。 外来種を徹底的に駆除、手つかずの自然から人間を遠ざけ、人工物を撤去……。 しかし、それで本当に、地球の自然が守れるのか? 著者は「手つかずの自然こそ至高、自然を元の姿に戻すべき」というこの価値観が、 じつはアメリカでつくり出された「カルト」であり、科学的にも、費用対効果からも、 実現不可能な幻想であると、世界各地の実例から示していく。 自然を「かくあるべし」と限定してきた過去の自然保護のあり方を批判し、 自然をもっと多面的なものととらえ直して、多様な現実的目標設定の下で 自然を創り出す「多自然ガーデニング」を提案する。
<目次より>第1章 自然を「もとの姿に戻す」ことは可能か 第2章 「手つかずの自然」を崇拝する文化の来歴 第3章「原始の森」という幻想 第4章 再野生化で自然を増やせ 第5章 温暖化による生物の移動を手伝う 第6章 外来種を好きになる 第7章 外来種の交じった生態系の利点 第8章 生態系の回復か、設計か? 第9章 どこでだって自然保護はできる 第 10 章 自然保護はこれから何をめざせばいいか
「昔に戻す」以外の自然保護の目標を議論する 多様な目標を土地ごとに設定しコストも考慮しよう
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