日本最大のトンボ、オニヤンマ。強靭なアゴで獲物に噛みつき、自由自在に空を飛ぶ、夏の王者!
急停止、急旋回もなんのその! すさまじいスピードとパワーで空をかけ、とらえた獲物は、スズメバチ!? そんな凶暴な虫さえ、オニヤンマの敵ではありません。
オニヤンマを脅かす、同じくらい強い敵。もちろんそれは、オニヤンマ! ナワバリに入ってくるオスと戦い、勝たねば未来はありません。
そして、オニヤンマに立ちはだかる、思わぬ脅威! その正体は、人間の子どもが振るう虫取り網!
これは、一匹のオニヤンマがメスと出会い、そうして生まれたヤゴがまた立派なオニヤンマとなって飛び立つまでを追う、ひと夏のドラマです。
疲れたら木にぶらさって休み、目玉や足をきれいにお手入れ。オニヤンマがそんなことをする虫だなんて思いもしませんでした。なんだかかわいげのある姿ですが、一転、スズメバチでさえ狩ってしまうという事実には、ゾクリとさせられます。獰猛かつ最強として名高いスズメバチが餌だなんて……強すぎない!? 恐るべし、夏の王者。
幼虫であるヤゴのときにも、やっぱりオニヤンマは強い! まさか、赤ん坊のときですらあんなものを餌にしているなんて……!?
親しみのある虫なのに、知らないことがこんなにたくさん! さわやかな夏の川と風景を描いたイラストと共に、最強のトンボ、その生態に迫った一冊です。
(堀井拓馬 小説家)
青く澄み渡った夏空を、ゆうゆうと飛ぶおにやんま。急降下、急停止、急旋回もお手のもの。空飛ぶ技術は、かぶとむしも、くわがたむしもかないません。その強さは、獰猛なおおすずめばちもかないません。夏空の王者おにやんまの魅力たっぷりの絵本です。
タイトルの「なつのおうじゃ」というのが気になって、手に取りました。
ダイナミックなおにやんまの生態がよくわかる絵本です。オオスズメバチを飛びながらムシャムシャ食べる様子は、とても迫力がありました。
今はちょっと季節外れだったので、また夏に読んで、実際におにやんまを観察したいと思いました。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子18歳、女の子15歳、男の子13歳)
|