小学生のめいたんてい、サムくんの推理が光る「めいたんていサムくん」シリーズ。 「ズッコケ三人組」シリーズで知られる那須正幹さんによるシリーズ最新作が発売となりました。
サムくんは、青葉小学校の2年生。本当の名前は井上オサムです。 見たところは、ふつうの小学生なのですが、小さい頃から推理が得意でいろんな事件を解決してきたので、「めいたんていサムくん」と呼ばれています。 サムくんが推理をする時の必須アイテムは「空色のタオルハンカチ」。赤ちゃんの時から愛用していたタオルで作ったハンカチのにおいをかぐと、頭がさえて、推理力が増します。今回もハンカチは登場するのでしょうか。
シリーズ第3弾となる本作では、サムくんが住んでいる青葉町とその北にある青葉北町が舞台。ある朝、学校では、真夜中に起こった火事についての話題で持ちきりとなっていました。どうやら青葉北町にある坂田さんのお屋敷で火事があったようです。そこでサムくんは、ミサトちゃんやタケシくんと一緒に、放課後、坂田家を見に行くことに。そしてその火事の焼けあとで1枚のふるい地図を見つけます。地図には「寶」という文字と、ふしぎな記号が書いてありました。サムくんたちは、暗号を作ったり解いたりするのが得意な「あんごうマン」こと木谷マコトくんの力も借りて、地図のなぞを解き明かしていきます。記号の意味を探ったり、図書室で、青葉市の歴史を調べてみたり。 そのうち「寶」という文字が「宝」の意だということが分かったサムくんたちは、地図にしたがい、たからさがしをするのですが‥‥‥。
なぞの地図を通じて、青葉町の昔のことをさまざま考えながら歴史をたどるサムくんたちの様子に、子どもたちはワクワクさせられることでしょう。ましてや「たからの地図」ですから、たからが見つかるかどうか、そのたからが何なのか、最後まで気になってしまいますよね。本のはじめに、サムくんたちが見つけた「たからの地図」と「青葉町の地図」が載っていますので、そちらも見ながらお話を楽しんでみて下さいね。実際に、自分が住んでいる町の歴史にも興味を持つきっかけになるかもしれません。
今回は、第2弾『めいたんていサムくんと あんごうマン』で登場した「あんごうマン」や、サムくんの友達のミサトちゃん、タケシくんで結成された「子どもたんてい団」がみんなで協力してじけんを解決していく様子もみどころ。メンバーそれぞれが何かを注意深く見て発見したり、想像する力が光り、「子どもの観察力や想像力を前面に押し出し、小さな読者と共に、謎解きの面白さを共有したい」という那須正幹さんの想いが伝わってくるようです。
「めいたんていサムくん」シリーズは、小学1、2年生から楽しめる探偵小説(ミステリー)。ほとんどの見開きに絵が入っていて、絵本から読み物のひとり読みへと挑戦する時期の子どもたちの読書を応援してくれるシリーズです。最初の巻から読んでいる子も、この巻から出会う子も、サムくんがどんなじけんを解決するのかが気になったら、シリーズを全部読んでみて下さいね。 「めいたんていサムくん」シリーズは、小学校低・中学年の子どもたちに長く愛される探偵小説になっていくことでしょう。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
小学生のめいたんてい、サムくん。 すいりにひつようなのは空色のハンカチだけ。 赤ちゃんのときからずっとだきかかえていたタオルをハンカチにしてもらい、そのにおいをかぐと、すいりがさえわたります。 ある日、ふるい地図をひろったサムくん。地図には「寶」という文字と、ふしぎな記号が…… サムくんたち子どもたんてい団は、地図のなぞをときあかし、たからを見つけだすことができるのか!? シリーズ第3弾!
《那須正幹、はたこうしろうの人気コンビがおくる、小学校低学年むけミステリー!》 青葉町を舞台に、日常にひそむ事件を、サムくんがつぎつぎときあかす! 第3作目は、なぞの地図をつうじて、青葉町の今と昔が交錯します。自分の住む町の歴史を知るおもしろさがたっぷり!
サムくんが拾った古い地図。そこに書かれていたのは、不思議な記号と漢字。サムくんたち、子ども探偵団は、地図のなぞを解き明かすことができるのでしょうか?「めいたんていサムくん」シリーズ第3弾も探偵になった気分で推理を楽しめます。 (ぼんぬさん 40代・ママ 女の子6歳、女の子2歳)
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