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今日はいいお天気。洗濯物がよく乾きました。サボンはせんたくかごを抱えてママのお手伝い。でもあれれ? サボンの靴下が片方見つかりません。せんたくかごを覗いたその時、ぴゅーっと風が吹いて、サボンはつむじ風に飛ばされてしまいます。気がつくとサボンはせんたくかごをかぶっていました。
かごのあみ目の間から見えるのは、うちの庭じゃあないみたい。じーっと目を凝らしてみていると、あみ目がだんだん大きくなって……。サボンはせんたくかごの外へ出ていきます。そこで出会ったのは、湯気の中で働くちいさな者たち。そこはほわほわのゆげといい匂いでいっぱいの「おせんたくのくに」だったのです。
作者のこがしわかおりさんは、ほんわか優しいイラストが人気の画家さん。『おうちずきん』(文研出版)、『ツツミマスさんと3つのおくりもの』(小峰書店)などの著書の他、数多くの児童書の挿絵も担当されています。この物語は、幼い頃、せんたくかごをかぶって、遊んだり、空想したり、心を落ち着かせたりしていたこがしわさんの強い思い入れから紡がれました。
小さい子が大きなせんたくかごをかぶっておどける姿はとても愛らしいものです。もしかしたら子どもたちは、せんたくかごにつながった違う世界をみているのかもしれませんね。ひみつのドキドキが味わえる、やさしくて不思議な世界、ぜひみなさんも訪れてみてください。
(出合聡美 絵本ナビライター)
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せんたくのお手伝いをしていたサボン。くつ下を探して、せんたくかごをのぞいていたら、つむじ風が吹いて飛ばされてしまった。気がつくと、せんたくかごをかぶっていたサボン。かごのあみ目からいつのまにか抜け出して見えてきたのは、楽しそうにはたらく小さな者たち…。せんたくかごが大好きな子が、不思議な世界を訪れる絵童話。見えない優しさに気づくきっかけになるお話です。
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