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明治から大正にかけてすぐれた先人たちは、欧米の技術を取り入れ近代的な土木技術の基礎を築き、世界でもその力を発揮した技術者たち。
土木の歴史絵本・第5巻
パナマや台湾、朝鮮半島など、海外で活躍した土木工事の技術者を紹介する絵本。
2005年刊行。
青山士(1878〜1963)パナマ運河の工事に携わる。
八田與一(1886〜1942)台湾・嘉南平原の治水工事。
久保田豊(1890〜1986)朝鮮半島他、東南アジア各地への技術協力。
どの人も途方もない大事業を成し遂げているが、大変な困難に打ち勝って、多くの協力者があり、また犠牲者もあったことを忘れてはならない。寝る間も惜しんで調査・研究・作業をしたり、資金難に苦しんだり、技術的に難しい事や、世界初の試みに挑戦したりするなど、波乱に富んだ展開ばかりだ。
そして、どの人にも共通するのが、目の前の仕事だけではなく、遠い未来のことまで考えていたこと。
そして、ひとりひとりの命を大事にしたこと。
特に印象に残ったのは、八田與一の台湾の仕事だ。八田は、広大な範囲の土地を、豊かな耕作地に変えたばかりか、子孫たちが長く、無理なく農業を続けられるように、農作業の方法まで指導した。あまり日本では知られていないのが残念だ。
多くの偉大なご先祖様たちが、素晴らしいものを私たちに残してくださったと思って感動した。
本シリーズは全5巻あり、どの本から読んでも素晴らしい人ばかりだ。水が自由に飲めること、食べ物に困らない時代に生きられることを、心から感謝したい。
そして、自分も子孫たちに良いものを残していきたい。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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