「どんな数学的体系にも、永遠にたどり着けない数学的真実がある」
のちに数学、哲学、コンピュータ科学を震撼させることになるこの「不完全性定理」を証明したのは、当時弱冠24歳のオーストリア生まれの天才、クルト・ゲーデルだった。
彼はどのような幼少期を過ごし、いかにしてこの偉大な定理を証明したのか? そしてなぜ、後年は偏執症にかかるに至ったのか? アインシュタインをして「アリストテレス以来の最高の論理学者」と言わしめ、フォン・ノイマンを陶酔させた天才の生涯を、プリンストン高等研究所全面協力のもと掲載された、多数の未公表写真とともに綴る。不完全性定理の簡潔な証明も収録。
[原著]Journey to the Edge of Reason: The Life of Kurt Godel (W. W. Norton & Company, 2021)
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