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パパは決心しました。一家で島にうつりすもうと。地図の上でみると、はえのふんにしかみえないけれど、そこは、パパにとっては1大王国だったのです。
子どもの頃楽しく読んだ本を、
大人になって読み直すと、
全然印象が変わってしまうことがあります。
本作は、あまりにビックリさせられたので、
参考までに書いておこうと思います。
他のムーミンの本ではそこまで気にならなかったのですが、
ムーミンパパは結構なモラハラです。
家族が自分を尊敬してくれないといちいち機嫌が悪くなり、
ムーミンママもムーミンもパパの扱いには困っています。
パパが灯台への移住を決めたのも、
家族が自分を尊敬しないのは、恵まれた環境のせいだ。
不便な孤島へ移住したらみんなが自分を頼るに違いない。
という発想からです。
自分のことしか考えていないのです。
ママは、モラハラパパが機嫌が悪くならないように、
気を遣って暮らしています。
灯台の中に森の絵を描き、その森に逃避して、やり過ごしています。
ムーミンのセリフも思いのほか毒がありました。
養女として迎え入れられた孤児のミーに対して、
「養子になったからって調子に乗るなよ」と暴言を。
それは人として、絶対に言ってはいけないやつです。
秘密基地にいる蟻がいやだというムーミンの話を聞きいたミーは、灯油をかけて蟻を皆殺しにします。
また、ミーは鳥のお墓をたくさん作っています。
鳥の骨を拾ったからと言いますが、
ムーミンは、ミーが殺したのではないだろうかと思っています。
殺すシーンはないので、実際にはどちらかはわかりませんが。
家庭崩壊した一家なのでは。と思う場面が多々ありました。
意外にもブラックな一家で驚きました。 (Tamiさん 50代・ママ 男の子12歳)
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