マネ、モネ、ドガやゴッホなどジャポニスムの画家たちを魅了した『北斎漫画』。葛飾北斎が五十五歳のときに地方の弟子たちに教えるための絵手本として刊行した初編から、北斎没後の明治11年に刊行された十五編まで、江戸のベストセラーとなった代表作である。その『北斎漫画』を十八歳のときに購入し、以来四十八年間にわたり約千五百冊を蒐集した質・量共に世界一のコレクターが、本書の著者・浦上満。 そのコレクションの中でも一割ほどしかない希少な「初摺」にこだわり、カラー図版で紹介しつつ、その見どころ、後摺との違いにふれるユニークな入門書となっている。また、ドガやマネ、広重に影響を与えた作品も、ひと目でわかるよう対照して掲載。巻末には、すべて初摺の奥付と共に各編の概要をまとめた一覧付き。
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