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南北戦争時代のアメリカ。個性豊かな4人の姉妹は父の不在と貧しさの中で、失敗を繰り返しながらも日々成長をとげてゆきます。読みつがれて今なお共感をよぶ家庭小説の名作。
昔は、女の子なら必ず読んでいたのでは?と思われるほどの名作ですね。私も子どもの頃に(抄訳本ですが)読みました。
あれからウン十年振りに再会した「若草物語」は、
福音館書店古典童話シリーズの若草物語です。
とても新鮮な気持ちで読むことができました。
10代の4姉妹、メグ・ジョー・べス・エイミーの
あるクリスマスから次のクリスマスまでの1年間が描かれています。
舞台は南北戦争時代。父親が戦争で不在のため
姉妹は「貧しい」ことに多少の不満を持ちつつも、
母を助け、慎ましく懸命に生きています。
・・・と、これだけ書くと
「貧乏で淋しい気持ちになる物語?」と思われてしまいそうですが、
決してそうではありません。
物語は、それぞれに愛すべきキャラクターを持った4人の姉妹によって、愉快で楽しく賑やかに、そして時にはしっとりしんみりと、
読んでいる人を飽きさせることなく進んで行きます。
大金持ちのお隣さんの男の子ローリーとその祖父ローレンス氏の存在も
物語をより一層面白いものにしてくれています。
「勤勉」であることの大切さや気持ち良さに気付かせてくれたり、
「本当の幸せとは」「ほんとうの豊かさとは」ということを
ふと考えさせてくれるお話でした。
この本、うちの子(男)に読んであげたのですが
思った以上に好評でしたよ。
物語自体も面白かったのでしょうが、
女の子たち(4人姉妹)の心理が、
男子にはもの珍しく感じられたりした部分もあったのかもしれません。
全481ページ。かなり読み応えがありました。
ターシャ・チューダの挿絵も最高です。
毎日、本を開く前に表紙を見ているだけでも、
豊かな気持ちになりました。 (R☆さん 40代・ママ )
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