最も難解とされる詩集『イリュミナシオン』読解に挑む
フランス北東部の街、シャルルヴィルに生まれたアルチュール・ランボー。 早くから詩の才能を発揮し、詩人のヴェルレーヌとも交流を持ったが、20歳のとき、ランボーは突然、詩作を放棄する。 なぜ、ランボーは詩を棄てたのか? その答えはその詩で最も難解とされる散文詩『イリュミナシオン』にあった。 著者、奥本大三郎による詩の新訳とともに紡ぐ、ランボー伝!
――(目次より抜粋) 序章
●第一部 詩人ランボーの足跡 第一章 日本におけるランボー 第二章 年金生活者を目指す神童 第三章 出奔 第四章 見者の修行へ 第五章 「忘我の船」で大海に出る 第六章 パリのランボー、ヴェルレーヌからの招待状
●第二部 『地獄の一季節』『イリュミナシオン』読解 第一章 「言葉の錬金術」の謎解き 第二章 “暗殺者“ランボー
■著者略歴 奥本大三郎(おくもと・だいさぶろう) フランス文学者。NPO日本アンリ・ファーブル会理事長。一九四四年、大阪府生まれ。東京大学文学部仏文学科卒業。同大学大学院修士課程修了。『虫の宇宙誌』(集英社文庫)で読売文学賞、『楽しき熱帯』(講談社学術文庫)でサントリー学芸賞を受賞。訳書『完訳 ファーブル昆虫記』(全10巻20冊、集英社)を完成させた業績により菊池寛賞を受賞。他にも訳書・著書多数。
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