『不思議の国のアリス』『ナルニア国物語』『借り暮らしの小人たち』『くまのパディントン』そして『ハリー・ポッター』まで、時代を超えてファンタジーの傑作が生まれる英国。その背景には英国特有の風土や文化、歴史的要因があった!
【目次】 序章 なぜ英国は児童文学王国なのか
? 第一章 ルイス・キャロル……アリスの違和感 第二章 エリザベス・グージ……キリスト教文学としての『小さな白馬』 第三章 メアリー・ノートン……『借り暮らしの小人たち』シリーズの同時代性 第四章 ルーシー・M・ボストン……『グリーン・ノウ』シリーズとその背景 第五章 フィリッパ・ピアス……川辺の物語 第六章 マイケル・ボンド……『パディントン』シリーズとその背景 第七章 ペネロピー・ライヴリー……『時の縫い目』に見る土地の精霊と英国的伝統 第八章 ロアルド・ダール……文学論としての『マティルダ』
? 第九章 C.S.ルイスとJ.R.R.トルキーン……インクリングズとその周辺 第十章 『喜びの訪れ』と『ナルニア国物語』 第十一章 『ナルニア国物語』におけるユーモアの重要性 第十二章 『ナルニア国物語』における〈祈り〉
? ロアルド・ダール文学紀行(続) マイケル・モーパーゴウ……現代英国の国民的児童文学作家 マイケル・ロウゼン……子供と文学の仲介者 J.K.ロウリング文学紀行
あとがき
【著者プロフィール】 明治学院大学文学部英文学科教授。おもな著書に『ウィリアム・ゴールディング──痛みの問題』(成美堂)、『ファンタジーと歴史的危機──英国児童文学の黄金時代』『ナルニア国物語 解読──C. S. ルイスが創造した世界』『英国庭園を読む──庭をめぐる文学と文化史』『ファンタジーと英国文化──児童文学王国の名作をたどる』(以上、彩流社)、『英国ファンタジーの風景(大妻ブックレット2)』(日本経済評論社)、『英文学者がつぶやく 英語と英国文化をめぐる無駄話』(平凡社)など。
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