
第一次大戦からアフガン空爆まで、われわれは政府発表やメディアにいかに騙されたか。 気鋭の歴史家が戦争当事国による世論操作・正義捏造の過程を浮き彫りにする。
われわれはこうして騙された―― 第一次大戦から冷戦、湾岸戦争、ユーゴ空爆、アフガン空爆まで、 あらゆる戦争において共通する法則がある。 それは、自国の戦闘を正当化し、世論を操作するプロパガンダの法則だ。
「今回の報復はやむをえない」 「ビンラディンは悪魔のようなやつだ」 「われわれは自由と平和を守るために戦う」 ・・・・・正義はこうして作られる。
これまでに戦争当事国がメディアと結託して流した「嘘」を分析、 歴史のなかでくり返されてきた情報操作の手口、正義が捏造される過程を浮き彫りにする。 ブリュッセル大学で教鞭をとる気鋭の歴史学者が読み解く、戦争プロパガンダの真実。
<目次より> ポンソンビー卿に学ぶ
第1章 「われわれは戦争をしたくない」 第2章 「しかし敵側が一方的に戦争を望んだ」 第3章 「敵の指導者は悪魔のような人間だ」 第4章 「我々は領土や覇権のためでなく、偉大な使命のために戦う」 第5章 「われわれも意図せざる犠牲を出すことがある。だが敵はわざと残虐行為におよんでいる」 第6章 「敵は卑劣な兵器や戦略を用いている」 第7章 「われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大」 第8章 「芸術家や知識人も正義の戦いを支持している」 第9章 「われわれの大義は神聖なものである」 第10章 「この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である」
ポンソンビー卿からジェイミー・シーまでの流れをふまえて
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