科学者たちと同じように世界を見るために――。
英国王立協会のマイケル・ファラデー賞を受賞した注目の理論物理学者による、今よりもちょっとだけ科学的に考えて生きるための8つのレッスン。
「……日々の生活で未知のものに出会って意思決定をするときに人々が模倣できるような、科学者全員に共通する考えかたがある。本書は、その考えかたをすべての人と分かち合うことを目的としている」――「序章」より
わたしたちが暮らす世界は予測不可能なことの連続で、矛盾に満ちている。複雑な世界に生きながら、日々の生活で難しい判断を迫られ、意思決定をくだし、それに基づいて行動しなければならない。混乱を招く情報や、偽情報を前につまずくこともある。 では、どうすれば、もっと客観的に物事を見られるのだろうか? 複雑なものを分類して、うまく対処できるだろうか? 本書では、作家・科学コメンテーターとしても人気の物理学者が、虹のしくみや相対性理論などを例に、「オッカムのかみそり」「洞窟の比喩」「インポスター症候群」「優越の錯覚」など、哲学的・心理学的なキーワードも駆使しながら、科学的な考えかたを日常に取り入れることを提案し、偏見をできるだけ取り除くこと、証拠に基づいた情報を集めることの重要さを説き、今よりもちょっとだけ科学的に考えて生きるために最良の8つのレッスンを提示している。 「科学は政治とは違って、イデオロギーや信念体系ではない。ひとつのプロセスなのだ」
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