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谷川俊太郎氏 推薦! 「沢野さんに教え諭されたのは初めてだ、 ジジイ仲間として胸が熱くなったのも。」
片づけを習慣にすれば、明るい毎日になる! 長年にわたり身の周りを片づけ続ける著者が、人生を振り返りつつその心得を綴るイラストエッセイ。 モノは長年生きるほどに増えていく。家族が増え、思い出をまとえばいよいよ処分しがたいが、手放すことでいっとき寂しくなっても、体と心は喜んでいるはずだ──決断力と悟りとが交錯するジジイ目線には、老若男女を問わず清々しく生きるヒントが満載。 読めば片づけしたくなる23編+19のコラム。
【目次より】 毎日同じことを習慣づける─朝の10分間片づけ─ 人生に不安を感じたら窓を拭く 老人よ大志を抱け、引き出しを検討せよ 引き出しの一番上は空にする 片づけも、一汁一菜 ノートや手帳は、最後まで全部使い切ると自信が湧く 薬箱は整理整頓をしない─整理整頓と片づけの違い─ 明窓浄几の部屋 旅行鞄とその中身は、自分の部屋の小型版 命短し床下収納 洋服タンスの定期点検 ギター職人の片づけの極意 ペーパーナイフ 別れた夫婦とカーテン ロサンゼルスの若造の家 家は生きている作品 種差海岸の別荘 海を渡った原稿用紙 別荘の夢を片づける 山登りは片づけ 赤いポットと捨てられない癖 パリジェンヌはバスタオルを持たない 死んだあとの片づけ
【本書「明窓浄几の部屋」より】 ものを置かないということは、決断力を鍛えることでもある。何が本当に自分に必要なものなのか、自分の持つ空間に合わせきちんと決めて、本当に不要なものを処分する。この訓練をはじめるのは若ければ若いほどいい。 隠遁とは老いた者だけに許される身分ではない。何歳であろうと、無駄なもののない空間で、清らかな時間を持てることは宝であり、その精神的な贅沢こそが隠遁なのである。
【著者プロフィール】 沢野ひとし(さわのひとし) イラストレーター・エッセイスト・絵本作家。1944年愛知県生まれ。児童書出版社勤務を経て、書評誌『本の雑誌』の1976年創刊時より表紙と本文イラストを担当。 山岳をテーマにしたイラストエッセイで人気を博す。1991年、第22回講談社出版文化賞さしえ賞受賞。 著書に、『鳥のいる空』(集英社)、『さわの文具店』(小学館)、『中国銀河鉄道の旅』(本の雑誌社)、『人生のことはすべて山に学んだ』(角川文庫)など多数。
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