ニューヨークが「マガジニスト・ポー」をいかに生み出したのかがわかる重要な幻のニューヨーク論「ゴッサムの街と人々」をはじめ、あの「黒猫」に付された序文「直感対理性」、そして科学的評論「貝類学序文」「ダゲレオ論」等これまで重要でありながら翻訳されてこなかったポーの知る人ぞ知る評論を、ポーのニューヨーク・コレラ禍を描いた「スフィンクス」論??「コロナ時代にニューヨーク作家ポーを読む」等、ポー新編・新訳を論文付きにてお届けします。
【目次】 訳者による序文―― 幻のニューヨーク論『ゴッサムの街と人々』他 評論集本邦初訳の背景について T 『ゴッサムの街と人々――「コロンビア・スパイ」 への七つの手紙』( 一八四四) ・マボットによる序 ・『ゴッサムの街と人々――「コロンビア・スパイ」 への七つの手紙』 U 「雑誌社という牢獄の秘密の告白」(一八四五) V 「直覚対理性――黒猫序文」(一八四〇)W 「ダゲレオタイプ論1〜3」(一八三九―四〇) X 「貝類学の手引き序文」( 一八三九) Y 「スフィンクス――謎の雀蛾」(一八四六)
【訳者論考】 一 ニューヨークがマガジニスト・ポーをつくった 1.フィラデルフィアからニューヨークへ 2.ナッソー街のポー 3.〈ニューヨーク・レター〉というジャンル 4. 評価と研究
二 超傑作「黒猫」の秘密 1.ノンヒューマン・ストリーとしての「黒猫」 2.ドアを開ける猫 3.プルートーのダゲレオ肖像画と怪物の現われ 三 コロナ時代にニューヨーク作家ポーを読む 1.ポーの人生とパンデミック 2リバティベルと「赤死病の仮面」 3.ポー的疫病譚の想像力の深み 4“The Sphinx” (Death’s-headed Sphinx、髑髏面型雀蛾)とは何か 5.髑髏と弔鐘
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