これが、最先端の社会の変え方。 「トランジション」とは、社会構造を“転換”させる手法として、いま各国で注目されている概念だ。 その特徴は、「フロントランナー」と呼ばれる個人を起点として、社会の「あたりまえ」を更新し、草の根的に社会変革を拡張していくことにある。 実際にオランダでは、これによってサステナビリティを重視した街づくりが実現されている。本書では、日本でもトランジションを加速させられるよう、その方法論を解説し、実例を紹介する。 職場・地域の困りごとからSDGs対策、少子高齢化といった社会問題まで、社会の改善を望むすべての人にとって必読の一冊。
【目次】 ▼第1章 現代社会の諸問題 化石燃料で成り立つ社会/持続可能性の必要性/気候変動対策の行き詰まり ▼第2章 トランジションの可能性 どうして社会の仕組みを変える必要があるのか?/社会とは「システム」である/マルチ・レベル・パースペクティブ(MLP)/トランジションの加速でシステムを変える ▼第3章 トランジション・マネジメントのステップ トランジション・マネジメントとは?/ステージ1 問題を定義する/ステージ2 計画をたてる/ステージ3 仲間を集める/ステージ4 実行する ▼第4章 トランジション先進国・オランダ トランジション都市・ロッテルダム/ケース1 モビリティ・トランジション・アリーナ/ケース2 M4H地区 ★特別インタビュー オランダ・トランジション研究所(DRIFT)代表 ダーク・ローバック ▼第5章 今日からはじめるトランジション 未来への希望としてのトランジション/日本でトランジションを起こすには/小さくはじめて、大きく実らせる/日本の身の回りにあるトランジション
【著者略歴】 松浦正浩(まつうら・まさひろ) 1974年生まれ。Ph.D.(都市・地域計画)。東京大学工学部土木工学科卒、マサチューセッツ工科大学Master of City Planning (1998年)、(株)三菱総合研究所研究員(1998〜2002年)、マサチューセッツ工科大学Ph.D. (2006年)、東京大学公共政策大学院特任講師・特任准教授(2007〜2016年)を経て、明治大学専門職大学院ガバナンス研究科(公共政策大学院)専任教授。著書に『実践! 交渉学 いかに合意形成を図るか』(ちくま新書)、『おとしどころの見つけ方 世界一やさしい交渉学入門』(クロスメディア・パブリッシング)など。
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