つらい心がなんとなく楽になって、 少しでもほぐれますように。
人の話を聞くのは簡単ではないけれど、 安心して話せる場所になりますように。
そんなことを考えながらの日々を、注目の精神科医が綴ったエッセイ集。
* * * 「こころ」を「そのまま感じる」とはどういうことなのでしょうか。これは僕の中では、以前から自分が大切だと考えている、分かった気にならない、ということにつながっているようです。 分かる、は、感じる、と違います。分かるというのは、腑に落ちるのを目指すことだと思います。曖昧さがあまり残らない印象です。感じる、は腑に落ちない部分や曖昧さがあったとしても、そういうものとして眺める、受けとめるという感じでしょうか。(本書より) * * *
【目次】 1章 居心地のいい場所
・鉄道趣味 ・くじけないということ ・居心地のいい場所 ・ナースのAさん ・加齢ということ ・「嫌です」 ・正月の当直
2章 曖昧なものを体感する
・曖昧なものを体感する ・ラッキーさん ・杜氏と菌とオペラ ・自分にむいていること ・『ゴールドベルク変奏曲』 ・自分ごとのように考える ・対等であること ・バンドと酒づくり ・何者かになりたい
3章 静かな分岐点
・カンニングをしたこと ・静かな分岐点 ・対話にまつわる諦めや希望 ・はなれている 〜はなれているから考えたこと ・瞑想とバナナとオレンジ ・安全・安心があってこそ ・こころをそのまま感じられたら 〜「おわりに」にかえて
|