国家は平然と嘘をつく。その虚偽を真っ先に暴いたのは大手メディアではなく、オンラインに集う無名の調査報道集団だった。世界中が注目する彼らの活動を初公開。
平然とウソをつく権力者に ふつうの市民がいかにして立ち向かうか。
大手メディアも驚くほどの速さと正確さで次々にスクープを飛ばし、いまや世界中から注目される調査報道ユニット〈ベリングキャット〉。シリア政府の戦争犯罪をあばき、ロシアの暗殺者の身元を特定し、ウクライナで民間機を撃墜した黒幕をも突き止める。いったいかれらは何者なのか? なぜそんなことが可能なのか? 始まりは、キッチンテーブルで見た〈アラブの春〉の現地動画だった。ここはどこだ、映っているのは本物なのか。オンラインゲームにはまっていた著者は、ネット上に集った仲間とともに、独学でまったく新しい調査手法を作り上げてゆく。 かれらが使うのは、SNSの投稿や流出した名簿など公開された情報のみ。フェイクもプロパガンダも混在するウェブ情報のなかから、権力者たちが望まない真実へたどりつくのだ。 権力者は平然と、見えすいたウソをつく。その虚偽を覆すことは私たちにも可能だ──。ポスト真実の時代に生まれたデジタルハンターたちの活躍を描く。
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