菅首相の目玉政策「携帯値下げ」、変わらない市場の奥底に呪縛がある!
「携帯料金は四割程度引き下げる余地がある」−−。菅義偉新首相が官房長官時代から力を入れる携帯の値下げ。しかし国民の多くは値下げを実感するに至っていません。13年ぶりの新規事業者となった楽天の携帯参入、大幅な減益覚悟で値下げを決断したNTTドコモ、今度こそ市場を変えようと劇薬の「完全分離」導入に踏み切った総務省、ソフトバンクとKDDIによる瀬戸際の攻防。それでもなぜ市場は変わらなかったのでしょうか。
本書は、そんな官邸と携帯大手の過去1000日の攻防を最前線で取材した著者がその裏側に迫り、携帯電話市場の課題を浮き彫りにしました。国民が納得するような携帯料金を実現するにはどうすればよいのか。著者は、市場を取り巻く「大手三社体制」「囲い込み」そして「月額収入」という三つの呪縛を解くことで、初めて実現すると語ります。本書の内容は菅新政権の次の一手を探る上でも欠かせないでしょう。
■目次 序章 不発に終わった「四割値下げ」 第1章 「常識外れ」な挑戦者 第2章 「こんなもんじゃねえだろ」 第3章 「完全分離」官邸・総務省の覚悟 第4章 改正法施行前夜 瀬戸際の攻防 第5章 座して死を待つのか 第6章 出遅れた日本の5G 逆境の船出 第7章 解けなかった呪縛
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