
緑づくめの怪人が仕掛ける「大東京緑化計画」。 小林少年が八面六臂の変装術で迎え撃つ!?
いやあ、笑った笑った。 リスペクトと愛にあふれたユーモア少年探偵団! ――大矢博子(解説より)
ある寒い寒い秋の夕方、少年探偵団の井上君とノロちゃんは奇態な緑の老婆に遭遇し、恐ろしい目に遭う。同じ頃白金の大富豪のもとに、怪人二十面相から犯罪予告が届く。出張中の明智探偵に代わり、小林少年が現場に乗り込むが――。二転三転する事件。やがて明らかになる意外な真実とは? 小林少年の八面六臂の変装術をご堪能あれ! 乱歩生誕120周年記念、少年探偵団オマージュ作品の文庫化第四弾。
○もくじ
緑の老婆 無気味な予告状 出張探偵 代理探偵 おねえさま顧問 泳ぐ緑魚 ついに明晩になった 準備はできた 怪人対魔人 ル・サロン・ヴェール(緑容院) 大東京緑化計画 挑戦状に応戦状 恐怖の大歓迎晩餐会 消失のトリック 悲劇の絆 霊山の闘い
解説 大矢博子
○著者プロフィール 芦原すなお 1949年香川県観音寺市生まれ。早稲田大学文学部卒。86年『スサノオ自伝』でデビュー。90年『青春デンデケデケデケ』で第27回文藝賞、翌年に第105回直木賞を受賞。本作は92年に映画化された(監督・大林宣彦)。著書に『ミミズクとオリーブ』『オカメインコに雨坊主』『山越くんの貧乏叙事詩』『猫とアリス』などがある。2005年に、観音寺市の名誉市民として顕彰される。
|