十字架にかけられたイエス・キリストの絵を見たことがあっても、その下にいる人物を知っているだろうか。最後の晩餐を描いた絵で、イエスを裏切った弟子のユダがどこにいるかわかるだろうか。 本書を読めば、剣を持った聖パウロやハサミを手にしたデリラの姿を見わけ、ペンテコステとキリストの昇天の違いがわかり、エジプトを襲った10の災いのすべてが答えられるようになる。 聖書で語られる50のエピソードから、伝説的な物語を読みなおすとともに、美術史に残る見事な絵画を味わえる。各エピソードでは、ひとつ、あるいは複数の絵画が紹介されている。メインの絵画は重要な細部をとりあげて解説し、同じテーマで別の画家が描いた作品を比較したものもある。 有名な絵画で描かれている聖書の物語や、そのなかに登場するシンボルについて理解するために欠かせない1冊。
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