クリスマスの飾りつけを見たくて、マーケットにやってきたのはクマのパディントン。パディントンはロンドンのウィンザー・ガーデンズ32番地のブラウン一家と暮らしています。けれど、お金が足りなくて特別なものを買うことができません。そこで、ともだちのグルーバーさんに相談します。
「大切なのは、気持ちなのだよ」
それを聞くと、パディントンはいいことを思いつきます。それからクリスマスまで、パディントンはカードをつくったり、クリスマスの準備をお手伝いしたり、サンタさんに手紙を書いたり、とにかく大忙し。さらに当日になると……?
60年以上も前から世界中の子どもたちに愛されている、くまのパディントンが迎えるクリスマスまでの日々を描いたこの絵本。大切な家族に特別な贈りものをするために奮闘するパディントンの健気な姿が愛らしいのですが、もう一つの注目点はなんといっても、絵本の中にリアルな封筒のページがあること! 5つの封筒をあけると、そこにはルーシーおばさんから送られてきたアドベントカレンダーが入っていたり、マーマレードのしみがついたパディントンお手製のクリスマスカードが入っていたり。最高にワクワクしますよね。
「いつも、ぼくのまわりでは何かが起きる。ぼくは、そんなくまさ」
さあ、パディントンと一緒に特別なクリスマスを過ごしましょう。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ロンドンのウィンザー・ガーデンズ32番地のブラウン一家と暮らす、クマのパディントン。クリスマスが近づき、ペルーにいるルーシーおばさんやサンタさんに手紙を書きます。リアルなカードやアドベントカレンダーが封筒のページに入っています。
今年の新刊のクリスマス絵本と知り、読んでみました。タイトルにあるように、「いろんな手紙」が入っていて、わくわくします。パディントンはやっぱり、魅力的なくまだなあと。心あたたまるプレゼントも素敵。ほっこり楽しめる、素敵なクリスマス絵本でした。 (あんじゅじゅさん 50代・その他の方 )
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