長野県辰野町から愛知県豊橋市まで全長195.7km、94もの駅があるJR飯田線。四つの私鉄の時代を経て、全線開業から80年余。地域の人たちの日々の暮らしにとけ込む一方、近年では山深い渓谷で非日常的な魅力を醸す「秘境駅」が人気を集めています。沿線では飯田市周辺で進むリニア中央新幹線の工事が注目される中、効率性や採算性とは少し離れた存在である飯田線とその周辺にカメラを向け、鉄道と関わる(関わった)人々の物語を編んでいきます。 信濃毎日新聞朝刊で2022年1月から2023年3月まで、計30回連載した大型写真企画の単行本化。紙面には掲載しなかった写真、出版のための再取材で新たに撮影した写真に加え、歴史にかかわるエピソードでは当時の資料写真や地形図、年表なども加え、より立体的に再構成しました。
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