
「オープントイレ」に変えると保育そのものが変わる!
●「オープントイレ」とは、「子どもにひらかれたトイレ」のこと。 乳幼児のための新しいトイレ環境を表しています。「子どもが行きたいときに、一人で行って帰ってこられるトイレ」で、具体的には「近い」「安心」「安全」「清潔」が条件です。
●しかし、保育現場の子ども用トイレの環境は、全くこの逆になっていることが多いのです。保育室から遠い、床がぬれているのでサンダルに履き替える、臭い、危険、汚いなどの要因があり、そのために保育者が子どもを一斉にトイレに連れて行き、順番に用を済ませるまで全員を待たせ、ケガをしないよう、汚いものを触らないよう、目を離さず世話をしなければならない…トイレが大きな負担になっている保育者は大勢いることと思います。
●そこで、思い切ってトイレを改革し、「オープントイレ」にしてみようというのが本書のねらいです。すでに「オープントイレ」にしている7つの園の実例を、豊富な写真で紹介します。オープントイレにすると、保育者の禁止語が減り、子どもの主体的な行動を阻害することがなくなります。排泄を自分でコントロールできることで自己肯定感も高まります。保育者も安心して見守ることができ、保育そのものが変わっていきます。
【主な目次】 第1章 トイレ環境の改修事例 序 子どもにひらかれたトイレ=オープントイレ 〈実践園の例〉 おおわだ保育園(0歳児、1〜2歳児、3〜5歳児) おおわだ保育園世田谷豪徳寺(0歳児) 浦和ひなどり保育園(0〜1歳児、3〜5歳児) 松原保育園(0〜2歳児) 社会福祉法人仁慈保幼園 多摩川保育園(1〜2歳児) 認定こども園とりかいひがし遊育園(2歳児、3〜5歳児) やまた幼稚園(3〜5歳児) 第2章 対談●保育室のトイレ改革をしよう! 馬場耕一郎×村上八千世 第3章 子ども主体で排泄ができる環境 第4章 乳幼児の排泄の発達 第5章 トイレ環境のチェックポイントと改善法" 【著者情報】 著者:村上八千世 常磐短期大学幼児教育保育学科准教授 アクトウェア研究所代表、絵本作家 2005年から大阪府門真市のおおわだ保育園の「オープントイレ」を手がけ、こども環境学会賞、キッズデザイン賞を受賞。「トイレ」「こども」「排泄」をキーワードに研究活動を行い、発達心理学をベースとした保育環境の提案を行っている。 監修者:馬場耕一郎 こども家庭庁成育局成育基盤企画課 教育・保育専門官 元 社会福祉法人友愛福祉会おおわだ保育園理事長 元 同法人おおわだ保育園世田谷豪徳寺園長 元 内閣府子ども・子育て本部参事官(認定こども園担当)付 教育・保育専門官。社会福祉法人友愛福祉会理事長、厚生労働省子ども家庭局保育課保育専門調査官等を歴任。
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