あしたはクリスマス。でもソフィーのパパは仕事に追われて家の中はとても静か。クリスマスの朝、まだ暗くて寒いけれど、ソフィーはコートを着て外に出た。どこかで不思議で楽しい、特別ななにかに出会えるかもしれない、と。
雪のひとひらはどんどん大きくなって、やがて吹雪となり、激しい雪の嵐となったその中に、もじゃもじゃの毛の優しい目をしたヘラジカがあらわれた。
「わたしを のせてくれるの?」
ヘラジカの背中に乗ったソフィーはどんどん進み、知らない世界に入っていく。そこは今までに見たこともない大きな森。青く凍った湖のほとりにぽつんと立つ、ひとりぼっちの小さなもみの木を見たソフィーは、いいことを思いつきます! それは……。
ふりしきる雪、凍りつく森や湖、雪の中で元気に動き回る小さな動物たち、おどるオーロラ、そして光り輝くもみの木。小さな女の子ソフィーに連れられて、私たちも見たことのない、美しい北欧の森の奥の特別なクリスマスが目の前で繰り広げられます。なんだかそれは、これまでもずっとこうやってお祝いしてきたかのような。壮大だけれど、どこか懐かしいようなあたたかな時間。子ども時代に、そして大人になってからも。クリスマスの時期に開きたくなる一冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
あしたはクリスマスです。でもパパは仕事で大いそがしで、ソフィーはひとりぼっち。翌朝、すてきなことを探しにでかけると、吹雪の中でやさしいヘラジカに出会い、大きな森へたどりつきます。青く凍った湖のほとりにぽつんと立つ、小さなもみの木を見つけたソフィーは、いいことを思いつきます。オーロラきらめく北欧の心温まるお話。
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