1957年、ロンドン郊外の町。 11歳の少年ミックは、ある日、 近所の森で、ケガをした鳥のヒナを 見つけ、家に持ち帰る。 ニシコクマルガラスのそのヒナを、 ミックは両親とともに手当てし、 「ジャック」と名付ける。 ミックの家は駅の目の前にあり、 両親がパブを営んでいる。 ジャックはミックになつき、 一度は森に帰そうとしたものの、 パブにいついてしまう。 パブをちらかして、ミックの母さんや、 パブの従業員に嫌な顔をされたりするものの、 常連客をはじめ、 みんなに愛されるようになっていった。 ジャックが電車に乗ってしまい、 隣の町まで運ばれてしまったり、 よそのおばあさんに連れていかれてしまったり…。 そうしたちょっとした事件がおこるたびに、 ミックや近所の子どもたち、 パブの常連客たち皆が、ジャックを捜索し、 帰ってくるたびに安堵するのだった。 ところが、ある日…?
少年と動物とのふれあいを、父親の兵士時代の心の傷をまじえつつ描く。 ロンドン動物園の元主任飼育員の少年時代の実話をもとにした、心あたたまる児童文学。
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